手仕舞いやストップを行う際に、どのようなタイミングで実施するのか明確な基準を持っていますか?
エントリーのタイミングはしっかりと戦略に基づいて行っているにも関わらず、手仕舞いを何となく行っているのであれば高勝率トレードが遠のいてしまいます。
「損」を「負け」にしないための手仕舞いとストップの戦略について解説していきます。
Contents
適切な手仕舞いとストップの重要性
手仕舞いの重要性
エントリーを行ってポジションを持っただけでは、取引の半分しか行っていません。
決済を行って取引は完結するということを考えれば、仕掛けと同様に決済のタイミングは重要だということが分かります。
勝ちトレードでも負けトレードでも、手仕舞いを行うタイミングが非常に重要になってきます。
手仕舞いの基本
「損切りは早く、利食いは遅く」
利食いは遅く
上手くいっているものは長く保有することを心がけましょう。
どんなに利益が出ていても、利が伸びている間は利食いをしてはいけません。
トレードが自分の思い通りに行っている時には利食いは気にせず長く保有することです。
長く保有するコツ
行き当たりばったりでは長く保有できません。
特定の目標値や条件に達するまでポジションを持ち続けるようなプランを事前に作っておいてこれに従うことです。
大切なのは必ずプラン通りにトレードすることです。
利益の確定にトレイリングストップを利用するのもよいです。
トレイリングストップとは、価格が想定通りに値動きしている場合にストップが価格に追従する注文方法のことです。
利益を確定した方がよい場合
大量の買い注文が殺到した後など、相場が大きく動いた場合は反対の方向に少し動くことが多いので、一部のポジションでも確定させます。
こういう場合は、相場が落ち着いてから再度仕掛けます。
どのようなケースで手仕舞いするのかをプランに入れておくようにしましょう。
手仕舞い戦略
引き続いて具体的な手仕舞い戦略を見ていきましょう。
段階的に手仕舞いする
読み通りに相場が動いた後に横ばいに移動した場合、一部を残して一部を手仕舞いして利益を確定させます。
一部を残すのは、再び上昇に転じた時に備えるためです。
上昇する力が弱いと思う場合は、残す枚数を少なくします。
一気に仕掛けて一気に手仕舞いするのではなく、仕掛けるときも手仕舞いするときも複数回に分けて行います。
ただし、手仕舞いするべきときには迷わず手仕舞いすべきです。
手仕舞いのタイミング
最初に手仕舞うべきと思ったときに手仕舞いすべきです。
1円を惜しんでポジションにしがみつくのではなく、一部を手仕舞い、一部を相場が戻ってきたときのために残しておきます。
仕掛けた理由が変わったら手仕舞いすべし
思惑通りに動いていた相場が、そうでなくなったら、すぐに手仕舞いすべきです。
トレンドに従うと思ってエントリーしたが、トレンドをブレイクした場合などはすぐに手仕舞い(損切り)すべきです。
ストップ戦略
思惑通りに相場が動かなかった場合に、損切りを行うことになります。
損切りもエントリー前にストップの条件を決めておいて、そのプラン通りに実施することが重要です。
ストップの目的とは
第一の目的は損失を一定額に抑えることであり、ストップの位置は仕掛ける前に決めておきます。
ストップに届いていないからといって、間違ったトレードを保持しているのは得策ではありません。
ポジションが思惑通りに動かない場合や不安を感じたらストップとは関係なく手仕舞いすべきです。
損切りの判断は早めにしてかまいません。
ストップの種類
デイトレードで用いることが多い
トレンドラインの外側、移動平均線の外側、チャネルの外側、支持線や抵抗線の外側など
間違ったストップの使い方
市場や相場状況によりストップの位置も調整が必要
重要なのは負けトレード
重要なのは負けトレードで、勝ちトレードではありません。
トレードでは損切りが特に重要になってきます。
いくら儲けるよりも損失をいかに少なくするかの方が重要です。
負けと分かったら、その時点ですぐに手仕舞いします。
「損をする」ことと「負ける」のは全くの別物です。
どんなトレーダーでも数えきれないほど損をします。
そもそもトレードとはそういうものです。
負けとは小さな損失が大きな損失になった結果であり、勝てるトレーダーとは損の取り方を知っている人のことです。
手仕舞いとストップのまとめ
利食いは遅く
損切りは素早く
プランを立ててからトレードする(仕掛ける前に手仕舞う条件を決めておく)
許容損失額をあらかじめ決めておく
仕掛けるときも手仕舞うときも複数回に分けて行う