多くのトレードシステムで採用されているのが、トレンドフォロー型ロジックです。
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トレンドとは
トレンドとは、価格が一定の方向に動くことです。
価格チャートはジグザグを作りながら進んで行きますが、ジグザグには高値と安値があり、この方向がトレンドを形成しています。
上昇トレンドは高値と安値が切り上がっていく連続した動きであり、下降トレンドは高値と安値が切り下がっていく連続した動きです。
高値と安値がほぼ水平であれば横ばいになります。
トレンドライン
トレンドラインとは、チャート上に引いたトレンドの方向を示す線のことです。
強いトレンドは、トレンドラインが長く、相場と交差することなく接する回数が多くなります。
勾配が大きすぎるトレンドラインは信頼性が低くなります。
これは、適度な勾配の方がトレンドが継続しやすいためです。
勾配が大きすぎるということは、急激な値動きがあったということですから、反発しやすくなります。
チャネル
上昇トレンドの場合、トレンドラインに対して高値と高値を結んでトレンドラインと平行な線を引きます。
この線とトレンドラインとで形成されるのがチャネルです。
上昇トレンドのチャネルでは、高値を付けてもチャネルのトップラインが抵抗線となりトレンドライン方向へ戻り始めます。
チャネルを見る事で、相場が下がる前に手仕舞いしたり相場が下がったのを確認してから仕掛けるということが可能になります。
価格がチャネルのトップライン付近にあるときには買わない方が良いです。
これはブレイクする確率は低く、戻される確率が高いためです。
トレンドラインのブレイク
トレンドラインがブレイクされたらそこで手仕舞いすべきです。
ただし、逆方向に仕掛けるべきという訳ではありません。
ブレイクされても元のトレンドラインに戻ったり、横ばいを続けたり、別のトレンドが形成されたりするためです。
仕掛けるのは、少なくとも次の動きを見てから決めるべきです。
相場に逆らうな
大きな値動きがあった後、必ず反発するはずといって相場と逆方向にトレードするトレーダーは多くいます。
天井を捉えて大きな利益を狙おうとするトレーダーも含まれます。
かく言う私も昔、「ここから反発するだろう」と仕掛けて、そのままずるずると損失を出してしまったことが何度もあります。
手痛い失敗をしました。
こういったトレードは長期トレンドに反した勝ち目のないものです。
トレンドが勢いをつけて戻ってくるため、トレンドに逆らって間違ってトレードすれば大きなダメージを受けることがあります。
ここでの教訓は、トレンドと逆方向に動いたからといって2~3ティックのわずかな利ザヤ稼ぎを狙うよりも、こういった動きが終わるのをじっと待つべきということです。
トレンドをトレードに活かす方法
これまでトレンドとは何か、トレンドの特徴について解説しました。
続いてはトレンドを上手くとらえてトレードする方法について解説していきます。
移動平均線(トレンドフォロー系インジケーター)
トレンドフォロー系インジケーターは、トレンドを発見してその強さを知るのに有効な指標です。
トレンドを見るためのインジケーターでも最もよく使われて、最も使い勝手のよいものが移動平均線です。
移動平均線は過去の相場の動きを教えてくれるもので、移動平均線が右上がりであれば相場が上昇したことを、右下がりであれば相場が下落したことを意味します。
将来の価格がどうなるかを教えてくれるものではありませんが、トレンドの方向は明確に教えてくれます。
価格はメジャートレンドの方向に動き続ける傾向が強いため、高確率トレードを行うためにどの方向にトレードすべきかは移動平均線で知ることができます。
複数の移動平均線
多くのトレーダーが2~3本の移動平均線を使っています。
有名な使い方としては、移動平均線がクロスした時点を仕掛けポイントとすることがあります。
2つ以上の移動平均線を使うことで仕掛けや手仕舞いのタイミングを知ることができます。
1つの移動平均線より2つ以上の移動平均線の上にある相場の方が強いため、トレンドの有効性を確認するのにも役立ちます。
代表的な移動平均線システム
10日移動平均線が35日移動平均線と50日移動平均線の上にあるときには買い
終値が50日移動平均線の上にあっても10日移動平均線が35日移動平均線の下にあるときには
買い玉は手仕舞う。(売りはしない)
10日移動平均線が35日移動平均線と50日移動平均線の下にあるときには売り
終値が50日移動平均線の下にあっても10日移動平均線が35日移動平均線の上にあるときには
売り玉は手仕舞う。(買いはしない)
2本の移動平均線でトレードする人も多いが、もう1本追加するとトレード量は減りトレードの方向性を見失うことがなくなります。
(長期トレンドに沿ったトレードが可能)
期間の長い移動平均線ほど、横ばい相場で見られるような方向感のない値動きの影響を受けることが少なくなります。
トレンドのない横ばい相場(レンジ相場)ではトレンドフォローシステムは使用すべきではありません。
また、トレンドが起こるのを待つのではなく、トレンドが起こっている商品(投資対象)を探す方が良いです。
こうした投資対象のスクリーニングができることがテクニカル分析の強みでもあります。
まとめ【トレンドでトレードする手順】
トレンドをとらえてトレードすることは、高確率トレードにつながります。
移動平均線等のトレンドフォロー型インジケーターを使用してメジャートレンドの方向に沿ってトレードすることを心掛けましょう。
・トレンドフォローシステムはトレンドのない相場では機能しない
- トレンドを見つける
移動平均線、トレンドライン、チャネルを長い時間枠で見る - 今がトレンドのどの位置かを把握する
複数の時間枠を使って相場の全体像を把握する - 押しや戻りを待って仕掛ける
短い時間枠を使って押しや戻りが起こるタイミングを計る - 手仕舞いする
トレンドが終わったと判断したらすぐに手仕舞いする