MT4を使える証券会社は?選ぶコツと各社の特徴を紹介

システムトレードというと、MT4を思い浮かべる方も多いと思います。
日本で個人がシステムトレードを行おうと思ったときに
一番最初に候補に上がるのがMT4でしょう。

MT4を使える証券会社を選ぶコツと各社の特徴は?

複数の証券会社で利用出来て日本でも広く長く使われてきたこともあり、
書籍や関連サイトなどの情報も充実しており
これからシステムトレードを始めたいという方が
一番入りやすいと言ってよいでしょう。

MT4を利用するにあたり、
証券会社等のFX業者側が対応していることが大前提となります。

日本の証券会社でMT4を利用できるところは
かなり限られているというのが現状です。
CMでよく目にするような大きな証券会社は
ほとんど利用できません。
大手で唯一MT4を利用できるのは楽天証券ぐらいです。

この楽天証券も、MT4が利用できるようになったのも
元々MT4口座を提供していたFXCMジャパン証券を吸収合併してからです。

これからFXを始めようと思った人が
MT4口座を「自分の知っている証券会社から」という条件で探そうとすると、
楽天証券1社だけになったということもあり得ます。

さらにMT4以外でシステムトレードを行おうと思ったときには
OANDA Japan一択でしょう。
ディープラーニングを利用してシステムトレードを行うような場合では、
MT4だけでは辛いでしょうから、
このような場合はOANDA JapanのAPIを利用することになるでしょう。

とは言え、システムトレードの入門として
MT4は非常に優れたツールですので、
MT4に真剣に取り組んでみるというのも良いと思います。

MT4でトレードを行うにあたり、
まず初めに証券会社を選ぶ必要があります。
後々慣れてきた頃に違う証券会社でもトレードしてみるというものありかと思いますが、
とりわけ初心者のうちはどの証券会社でトレードするのかは重要になってきますので
しっかりと情報を集めて証券会社を選ぶようにしましょう。

同じMT4でも証券会社によって利用できる条件等に差がありますので、
続いてはそれぞれの証券会社の特徴を解説していきます。

証券会社が提供するFXの注文方式2タイプ

証券会社を紹介する前に、FXを提供する証券会社には
その注文方式によって2つのタイプに分けられます。

ひとつはDD方式、もうひとつはNDD方式です。

DD方式

DDはDealing Deskの略です。

DD方式は、証券会社と直接取引を行う形式で
証券会社で独自のレートを用意しています。
「あれ?ドル円相場って、ニュースで1ドル何円みたいに伝えられるけど、
その価格って世界中で統一されたレートじゃないの?」
と疑問に思われる方がいらっしゃるかもしれません。

その疑問は正しいです。

我々個人がFX取引を行う際にお世話になる証券会社やFX業者は
DD方式の場合、それぞれ独自のレート、スプレッドで提供しています。
証券会社の裏側にはインターバンク市場(為替市場)で取引を行う銀行が存在しますが、
それらの銀行と証券会社間のレートは個人投資家には開示されません。
個人投資家の注文を取引先の銀行に発注するかどうかは
証券会社側で決めることができます。

ということは、やろうと思えば
注文を個人投資家に不利な条件(証券会社に有利な条件)で
約定させることも可能ではあります。

さすがに最近の大手FX業者、証券会社では
このような意図的に個人投資家に不利になるような
条件での取引は行われていないようですが、
過去には投資家のポジションや注文内容を操作するような
悪質なFX業者も存在したようです。

NDD方式

NDDはNo Dealing Deskの略です。

もう一方のNDD方式の場合は、
FX業者や証券会社は個人投資家の注文を直接受ける訳ではなく、
インターバンク市場の銀行に注文を発注する方式になります。

ここでのレートは、証券会社が提示するものではなく、
証券会社が取引しているインターバンク市場の銀行が提示するものになります。
約定する金額は、このうち最も有利な金額になります。

MT4を利用できる証券会社リスト

OANDA Japan

注文方式はNDD方式です。
FXでシステムトレードを行う上で、一番おススメする証券会社です。
世界最狭水準というスプレッドの狭さ、
提示レートでの約定拒否なし、再クオートなし、
日足5本表示、
両建てが可能、
複数サブアカウントが利用可能という
MT4でシステムトレードを行うのに最適な環境が揃っています。



外為ファイネスト

ドル・円のスプレッドは0.4~1.2銭と低水準です。
スプレッドに幅があるのは、変動制だからです。
これは、注文方式がNDD方式だからですね。
(価格はインターバンク市場から提示されるため)

取引手数料は0円で、1,000通貨から取引可能です。
1回取引あたりの最大注文数量は1,000万通貨とかなり幅広く対応しています。

もちろんEAは利用可で、指値制限もありません。
おススメのFX業者のひとつです。

EZインベスト証券

FXだけでなく、日経225指数やナスダック指数などの
証券CFD取引をMT4で行うことが可能です。

1,000通貨単位、5,000通貨単位、10,000通貨単位のそれぞれで
取引が可能な3つのコースがあります。

NDD方式で、約定拒否がなく、
高速取引、スキャルピングもOKと
システムトレーダーには嬉しい環境ですが、
スプレッドがドル・円で0.8銭と広めなのが難点です。

FOREX.com

約定確認を行わないダイレクトな取引(Non Last Look)であるDMA方式です。

FX業者では通常、取引カバー先に発注をして、
その取引カバー先も銀行等に発注を行います。
これを約定確認(ラストルック)と呼びますが、
このために0.2~0.5秒程度かかります。
これを行わないのがDMA方式です。

システムトレードでは、
高レスポンスが求められることもありますが、
そういった場合にFOREX.comは有利です。

ドル・円のスプレッドは変動制ですが
1.4~1.9銭とかなり広めになります。

FOREX.comはニューヨーク証券取引所に上場しており、
利用者は180ヵ国に広がり
日本でも世界中でも人気のMT4業者です。

楽天証券

FXCMジャパン証券が、楽天証券に買収されてFXCM MT4が楽天MT4となりました。
私もFXCM時代にはMT4でトレードしていたのですが、
楽天証券に代わるという通知が来て楽天MT4口座に変わってしまいました。
元々のFXCMではアメリカFXCMに接続する仕様だったので利用していたのですが、
楽天証券に変わってしまってからは楽天FXに接続する環境になりました。
注文方式もNDD方式からDD方式に変わりました。
私は楽天MT4になってからは利用していません。

FXトレード・フィナンシャル

ドル・円のスプレッドが0.3銭と、
MT4を提供するFX業者内でもスプレッドが狭い方です。
注文方式はDD方式で、DD方式だからこそ
固定の0.3銭というスプレッドが提供できるとも言えます。

0.3銭のスプレッドは1,000通貨コースの場合で、
10,000通貨コースだとスプレッドは0.8銭となります。
こちらは嬉しくないですね。
1,000通貨コースの上限は20万通貨となっています。

あと、FXトレード・フィナンシャルのホームページを見ると分かるのですが、
バイナリーオプションを提供しています。
個人的にバイナリーオプションは投資ではないと思っているので、
これを提供している会社ってどういう見識なんだろう?と疑問に思います。

まとめ

日本でFXトレードができる証券会社、FX業者はたくさんありますが、
MT4が利用できるところはかなり限られてきます。

システムトレードではスキャルピングが簡単にできる等があるため
提供する業者側に設備投資が求められるからでしょう。

手数料やスプレッド等を確認した上で証券会社を選ぶようにしましょう。

いくつかに絞り込まれてどれにしよう?と悩むようなことがあれば、
デモ口座で実際に取引をしてみることをおススメします。

複数の証券会社で同じEAを動かしてみて
それぞれのパフォーマンスを比較してみるということもいいかもしれません。

実際に取引してみて、自分のやりたいことができるのかを
しっかりと確認した上で決めるとよいでしょう。