トレードに使えるテクニカル指標をしっかり解説!

トレードするにあたって、チャートに表示させるインジケーターは必要不可欠です。
今回はインジケーターの紹介とその使い方について解説していきます。

トレンド系インジケーター

相場が上昇傾向もしくは下降傾向にあるのかを教えてくれる指標です。
トレンドの有無、方向性、強さ等が分かります。

トレンドに追従しての取引に強く、中長期取引向けです。
トレンド相場では非常に効果的ですが、方向性のない相場やレンジ相場には向いていません。

トレンド系の代表的な指標
  • 移動平均線
  • ボリンジャーバンド

移動平均線

過去の一定期間の株価の平均値をプロットして線を引いた指標です。
5日移動平均線であれば、過去5日間の終値の平均値を用います。

テクニカル指標でもっともよく使われていて、もっとも有効な指標です。
システム化しやすく、トレンドフォローシステムの基礎となっています。
見ている期間での価格の動きの方向性が良く分かる指標で初心者から上級者まで使用しています。

ボリンジャーバンド

ジョン・ボリンジャーによって考案された指標です。
移動平均線(通常は20日平均)の上下に標準偏差(σ:シグマ)の幅を持たせた2本のラインを引くテクニカル指標です。

標準偏差とは、価格が平均値からどの程度分散しているかをはかる統計的な概念で、±1σ内に収まる確率が68.2%、±2σに収まる確率が95.4%です。

価格が上のバンドに触れた時は価格が上昇しすぎている(買われ過ぎている)、下のバンドに触れた時は下降しすぎている(売られ過ぎている)と考えます。

オシレーター系インジケーター

買われ過ぎや売られ過ぎといった短期的な相場の行き過ぎを教えてくれる指標です。
仕掛けや手仕舞いのタイミングを計るのに使えます。

トレンドのないレンジ相場に強い、レンジ相場での天井や底を知るのに使えるといった特徴があります。
一方、トレンドが始まった直後には向かないので注意が必要です。

オシレーター系の代表的な指標
  • RSI
  • ストキャスティクス

RSI

期間中に終値が上昇した日数と下落した日数の比率を表したものです。

RSI(相対力指数)は、ウエルズ・ワイルダーが考案した指標で、「ワイルダーのテクニカル分析」で紹介されています。

RSIの計算式
RSI=100-100/(1+RS)
RS=上昇幅のX日平均/下落幅のX日平均

期間は14期間を用いることが一般的です。
日足だと14日、週足だと14週になります。

RSIのラインがトップもしくはボトムに来た時は押しや戻りのサインです。
ただし、相場に勢いがある時は買われ過ぎシグナルが出ていても高値を更新し続けることもあるため注意が必要です。

ストキャスティクス

ジョージ・レインが広めた相場の勢いを表す指標で、%Kと%Dの2本の曲線を用います。

ストキャスティクスの計算式
%K = 100 [ ( C – L14 ) ÷ ( H14 – L14 ) ] Cは直近の終値、H14は14期間の最高値、L14は14期間の最安値

この計算式は終値が選択した期間の値幅の中で、どの位置にいるかをパーセント(0~100%)で表したものです。
%Dは%Kの3期間の移動平均になります。


%Kと%Dのうち、%Dがより重要(よりなめらか)です。

ストキャスティクスを使ったトレード例

%Kと%Dのいずれも売られ過ぎラインの上にあり上昇していると買い
トレンド相場ではトレンド方向に仕掛け反対方向のクロスオーバーを手仕舞いやストップとする
レンジ相場では買いでも売りでも(売りは買われ過ぎラインの下にある場合)利益が期待できる
%Kが%Dを下から上にクロスしたら買い
%Kが%Dをクロスした後、売られ過ぎラインを上にクロスするのを待って仕掛ける
%Kと%D両方が買われ過ぎ圏の上にあり下落に転じていないと買い
%Kと%Dが買われ過ぎ圏にいてもトレンドを維持して上昇を続けることがある

まとめ

あくまでもツールなので、全ての状況で使える万能なものではありません。

相場状況に応じて、また自分が見たいものに合わせて使用するツールを変えることも検討すべきです。

それぞれのテクニカル指標でどのような状況で何を確認できるのかをしっかり把握し、複数の時間枠で複数の指標を見るのが非常に有効的です。